1. ハーレーのエアクリーナーの交換手順とその頻度

ハーレーのエアクリーナーの交換手順とその頻度

空冷エンジンにおけるエアクリーナーの重要性

ハーレー・ダビッドソンのほとんどの車種で搭載されている空冷エンジンですが、これはエンジンの加熱を空気によって冷却するというしくみのものです。

エンジン冷却システムは大きく空冷・水冷・油冷がありますが、その中でも最も歴史が古いのが空冷式です。

他メーカーの現行モデルのほぼ全てが水冷式へと移行しているのに対し、頑なに従来どおりのエンジン構造を導入しているハーレー・ダビッドソンでは、独自のメンテナンスケアが必要になります。

空冷エンジンの内部構造としては、キャブレターやインジェクションなどの気化器に外部から空気を引き込むようになっています。

そんなエンジン内へ入り込む吸気はどうしてもゴミやホコリが発生しやすく、長期的にメンテナンスを怠ると目詰まりを起こしてエンジンを傷めてしまいます。

エンジン内の汚れを吸引する役割をするのが「エアクリーナー」で、この部分を空気が通ることにより空気に含まれるゴミを吸着させてエンジン内部に傷がつくのを防ぐことができます。

しかしエンジンクリーナーには外気からの汚れが走行を重ねるごとに吸着していくことになりますので、放置をしていると目詰まりを起こし吸気量が減って冷却がされにくくなっていったり、燃費ダウンや始動不良が発生するようになってきます。

目安は4,000kmごとに交換

エアクリーナーの交換の目安として公式に言われているのが4,000kmごと、もしくは12,000kmごとです。

定期的にハーレーの正規代理店もしくは整備修理工場で検査を受けることで交換を勧められると思いますので、状態を見ながら交換をしていくようにしましょう。

エアクリーナーにも素材があり、大きく乾式と湿式とに分かれます。
乾式クリーナーは紙を素材にしているため、使い捨てとなりますがかなり細いゴミの侵入を防ぐことができるのが特徴です。

もう一方の湿式フィルターはスポンジ製となっているので、吸着力という点ではやや乾式より落ちる点もありますが、オイルを染み込ませた状態で設置することでゴミを集めやすく、また洗浄することで繰り返し使用が可能になります。

エアクリーナーの交換は基本的には整備工場に依頼をするのが確実ですが、少し慣れれば自分でも簡単に行うことができます。

必要な工具は車載されているもので十分で、それほど広いスペースを必要とすることもありません。

繰り返し使用が可能となる湿式クリーナーですが、丸洗いをするときに雑に扱ってしまうとスポンジが破損してクリーナー性能が衰えてしまうことがあります。

洗う場合は丁寧に取扱をするようにし、一度しっかりと乾燥させてから再びオイルにひたして取り付けをするようにしましょう。