ハーレーに乗る時に必要なブレーキテクニック
ハーレー・ダビッドソンは、日本のバイクメーカーとはかなり構造が大きく異なります。
日本メーカー製品にも北米やヨーロッパ向けにハーレー並みの大排気量のモデルがありますが、排気量やサイズがほぼ同じであっても、内部構造は大きく異なるので運転をする時には注意が必要です。
ハーレーに乗るときに必要になるコツとして、まず最も重要なのはブレーキングです。
大型バイクに乗る時全般でも言われることですが、車体が大きなバイクほどリアブレーキの使い方がバイクテクニック向上に重要になります。
これはハーレーのモデルのほとんどで採用されている重心が後ろ側に傾くシートのためです。
レーシングマシンなど一般的なバイクのモデルにおいては、乗車中の姿勢がやや前傾となります。
つまり走行中のバイクとライダー全体の重心が前輪よりになるということです。
ですのでより荷重がかかりやすいフロントタイヤのブレーキを強めにしていることが多くあります。
急制動をしたときに前輪側に体が引っ張られる感じがするのもこのフロントブレーキの強さによるものであるので、運転中はブレーキにより体が前に投げ出されないように気をつける必要があります。
しかしハーレーのバイクの場合はシート全体が後方に位置しており、かつ下側に沈み込むように設置されているので乗車中の重心は後輪寄りになります。
ですので運転中のブレーキはフロント側にあまり傾かず、リア側でほとんどを制御していくことになるのです。
とはいえフロントブレーキが全くきかないというわけでありませんので、初めてハーレーに乗る時には他のバイクとブレーキングの前後割合を覚えて体で調節していくようにしましょう。
急なエンジンブレーキはやめましょう
バイク運転中のスピード制御方法としてもう一つエンジンブレーキがあります。
国産バイクなどの運転では、ブレーキングとしてギアを一気に多く落とす急なエンジンブレーキを使用している人もいることでしょう。
ですがハーレーに搭載されているエンジンはロングストロークタイプを使用しているので、他のバイクメーカーのショートストロークエンジンと同じようにエンジンブレーキをかけるのはおすすめできません。
ロングストロークエンジンの場合、急に多くのギアを落とすとエンジン部分に大きな負担をかけてしまうので、多用していると内部シリンダーを破損する原因になってしまいます。
こちらもブレーキング同様に絶対にしてはいけないということではなく、運転中のクセとして多用をすることを控えた方がよいという意味です。
また根本的なことですが、急制動や急発進はハーレーに限らず多くのバイクのエンジンに負担をかけるものです。