1. 暖気の正しいやり方

暖気の正しいやり方

暖気の必要性とは?

ハーレーなどのモーターサイクルに限らず、自動車なども暖気が必要になります。
それは、エンジン内のオイルを循環させることや、エンジンをスムーズに動かすためです。

エンジンを切り放置が続くと、走行している際に循環していたエンジンオイルが下がっている状態になります。
エンジンの細部にオイルが浸透していないまま走行してしまうとエンジンに負担をかけてしまいます。
そのため、エンジン始動時にはエンジンオイルを循環させ、全体に浸透させる必要が有ります。

この作業は暑さ寒さなどの状況に限らず必要な作業です。
また、ハーレーに限らず、すべての機械の各パーツに対してクリアランスが設けられています。

機械においてクリアランスとは隙間のことを言いますが、規定のクリアランスが確保されている状態においてエンジンは正常に作動します。
しかし、エンジンの温度によってクリアランスは変化します。
変化というのは、冷えている状態と暖まっている状態ではクリアランスが違うという意味です。

各パーツは、エンジンが温まっている状態で最適化されるようになっていますので、エンジンが冷えた状態では正常に機能しません。
無理な作動は傷や異常をきたすのでエンジンがスムーズに作動するまで暖気を行うことをお勧めします。

さらに、インジェクションモデルを所有している方も暖気は必要です。
インジェクションモデルはキャブレターモデルと違い寒冷時でも問題なく走行できると思われがちです。
しかし、エンジンが搭載されている以上、全て暖気が必要になりますので、ご注意ください。

暖気の方法は?

季節など気温や環境によって暖気の方法は異なります。
長時間の暖気は燃費の性能を下げてしまい、バッテリーの充電も行われないので注意が必要です。

具体的な暖気の方法ですが、まずはエンリッチナーを完全に引き出した状態でエンジンをつけて、エンジンオイルを循環させます。
気温が低い場合は、かかりにくくなっているので、スロットルを1~2回程度素早く開閉しながらスタートしてください。

スタート後、エンジンがある程度暖まったらエンリッチナーを戻し走行します。
暖気が終わった後も、完全にエンジンが暖まるまでは、回転数を維持して走行するよう心がけましょう。

暖気をする際のポイントは?

暖気をする際のポイントですが、暖気時間ではなくエンジン温度を意識するようにしてください。
水冷式エンジンであれば水温計が中心を指した状態です。

ハーレーなどの空冷式エンジンでは、オイルタンク内の温度が80度程度になれば完全に暖気している状態です。

真夏の暑い時期であれば5分~10分程度。
真冬の寒い時期であれば、走行中でも30分ほどかかる場合もありますので、エンジンのオーバークールには注意しましょう。